死亡時に家族が間に合わなかった症例を振り返って

医療法人社団 いちえ会 洲本伊月病院
看護部1) 緩和ケア外科2)
川 二美1) 佐伯 尚美1) 桂 あかり1)
西尾 美帆2) 橋本 芳正2)

目的

当院は淡路島にある私立病院で緩和ケアを行い、年間約100人の患者を病院で看取っている。
その中で死亡時に家族が間に合わなかった症例(以下、不在例)がある。
その不在例を振り返り要因を検討する。

方法

平成24~26年の3年間の不在例を振り返り、原因を分析・検討する。

結果

平成24年7例、25年14例、26年6例の不在例があった。

  1. 平成24年7例、25年14例、26年6例の不在例があった。
  2. 急変時連絡するが間に合わず:6例
  3. 家族は付き添わず、間に合わなくても良いとの了承済み:5例
  4. 死亡しているのを発見:5例

が原因の上位になっている。
家族が島外在住の為間に合わない、病院に来たくても交通手段がない等の地域的な理由も見受けられた。
また、看取ってくれる家族がいないといった症例もあった。
日勤帯は、家族に連絡がつかなかった、仕事中でどうしても抜けられなかった2例のみで、あとは全て夜勤帯で朝方が多かった。

考察

不在例の看取り時間は明け方がほとんどで、夜間に付き添いができない事情の家族が多くあった。
症状の進行速度や、社会的背景は様々で、家族が高齢で長時間の付き添いが困難、仕事の都合や地域的な問題等もあり、家族へ連絡するタイミングが難しいと思われる。
また症状コントロールが良好であればある程、変化の予測がつけにくく夜間の急変の発見が遅れてしまうのではないかと推察する。
今後、家族への細かな説明はもちろん、夜勤での観察の重要性が示唆された。