淡路島におけるアドバンスケアプランニング(ACP)に対する意識調査 ~調査結果から見えた当院の課題~

緩和ケアチーム
川 二美 桂 あかり 佐伯 尚美
岡 頼子 西尾 美帆 藤田 逸郎 橋本 芳正

目的

2018年厚生労働省より「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」の改訂がなされ、その中でACPの重要性が強調された。当院緩和ケアチームにおいても、実施・普及に努めている。今回、ACPを普及していくにあたりACPについての意識調査を行った。

方法

一般の人に対し無記名によるアンケート調査を行い、結果を分析。

結果

年齢10~90代 50名の回答が得られた。ACPについて「知っている」、「まあまあ知っている」、「少し知っている」が30%、「知らない」は58%。自分の事について、「話し合ったことがある」は58%。家族については、「話し合ったことがある」は46%。また話し合いの内容についてはどちらも「延命治療について」が一番多かった。話し合いについては、「必要だと思う」が62%、「病気になったら必要だと思う」が20%であった。
2018年に厚生労働省がまとめた意識調査のうち一般国民の結果と比較すると、今回の調査の結果の方がACPの普及については7.5%、自分の事について話し合った事があるは18.5%高く、必要性については2.9%低い結果であった。

考察

淡路島地域にはACPについて言葉の普及はすすんでいるが、必要性や、具体的な内容・方法についての理解が不十分であると考えられた。今後さらなるACPの普及の為には、具体的な内容と方法を示す必要が示唆された。