面会禁止を余儀なくされたコロナ禍における緩和ケアについて ~当院の面会への試み~

医療法人社団 いちえ会 洲本伊月病院 緩和ケアチーム
〇川 二美  桂 あかり  佐伯 尚美
岡 頼子  西尾 美帆  藤田 逸郎  橋本 芳正

目的

新型コロナウイルス感染症は,2019年12月初旬に第1例目の感染者が報告されてから, わずか数カ月ほどの間にパンデミックと言われる世界的な流行となった。それに伴い各地の病院や施設において面会禁止が相次いでいった。当院においても2020.2.22より面会制限が開始され、近隣で感染者が出たことをきっかけに同年3.17より面会禁止となった。その為、患者・家族の限られた貴重な時間が失われることとなった。その状況を少しでも改善すべく、緩和ケアチームにて感染防止策も含めた試みについて報告する。

活動の概要

入院前に面会禁止であることを患者・家族に十分に説明し、入院の時期を考慮。当院への希望患者は早期受け入れを実施。インフォームドコンセント時には5分の面会が可能な為、状態に合わせて頻回に実施。一時退院の実施。感染状況に応じて感染対策委員会と協議し、面会禁止の緩和や外出泊の基準を作成するなど柔軟な対応を行った。

成果

全てではないが、患者・家族が過ごせる貴重な時間を少しでも提供することができた。家族が揃って看取ることができた。家族より「この病院に来たから会えた」という意見も頂くことができた。また院内に感染者が出ることはなかった。

考察

新型コロナウイルスの流行により、緩和ケア病棟の約7割が、患者や家族へのケアの質が低下した。そのうち98%が面会制限を行ったことなどが要因との調査結果がある。当院では少しでも面会できるよう日々苦慮しながらも対応することで、ケアの質低下を最小限にとどめることが出来たのではないかと考える。今後も感染予防に努めながら家族との時間を大切にしていくように努めたい。