終末期癌患者における客観的予後予測ツールOPPSとそれを基に作成した独自スコア(O-OPPS)の比較検討

医療法人社団 いちえ会 洲本伊月病院 緩和ケアチーム1)
〇西尾 美帆1) 橋本 芳正1)

目的

正確な余命予測は適切な治療方法の選択や、患者・家族のより良いゴール設定のために有用である。様々な予後予測モデルが作成されているが、多くは症状・全身状態といった主観的因子を含んでおり、正確な判断が難しい。Yen-Ting Chenらは客観的因子のみを用いたObjective Palliative Prognostic Score(OPPS)を作成し短期的予後予測を試みた。簡便であり、当院でも使用できないかと考えた。

方法

2012~15年6月の3年半に入院又は在宅で看取った患者398名の死亡前6週間の採血データとHR、計1304件をOPPS(予測因子:化学療法歴なし・HR>120bpm・WBC>11,000・PLT<13万・Cr>1.3mg/dl・K>5mmol/l)を用いて分析。また独自スコア0-OPPSを作成、結果を比較検討した。

結果

O-OPPSの因子とカットオフ値はodds比を用いて比較検討し、HR>120bpm・WBC>11,000・WBC>22,000・PLT<13万・BUN>32mg/dl・Lymp<4%とした。
スコア3以上での1週未満死亡予測は、OPPS:感度55%、陽性的中率61%に対しO-OPPS:感度67%、陽性的中率72%、2週未満ではOPPS:感度39%、陽性的中率82%に対しO-OPPS:感度45%、陽性的中率92%といずれもO-OPPSの方が高い値となった。

考察

当院ではO-OPPSはOPPSより高い予測度となり、短期的予後予測の際参考に出来ると考える。しかし全く当たらない症例もあり、多方面からの総合的な予測が必要と考える。