院長ごあいさつ Greeting

 当地に開院して以来28年間、当院は地域の皆様に支えられ、医療関係者の皆様のご指導のもと地域に根付いた医療を展開して参りました。
 この間、当院では急性期医療に加え、回復期リハビリ病棟・療養病棟における多角的なリハビリを中心とした機能回復訓練による社会・在宅復帰支援、ご自宅に戻られたあとの訪問看護・訪問リハビリなどによる様々なご支援を介し、地域の皆様が安心して暮らしていける環境づくりに医療面から全面的に関わって参りました。
 近年では、スポーツ認定医によるスポーツ整形外来を開設し、小児から社会人にいたるまで幅広い年齢層の人々の外傷治療に関わり、確かな診断・治療とリハビリテーションにより運動選手としての復帰を全面的にサポートさせていただいております。
 また治療による回復が難しい方々の精神的・肉体的苦痛を軽減する緩和医療にも積極的に関わり、ご本人様、ご家族様のご意向を踏まえ、専任の医療チームにより最後まで当院が医療・ケア両面から責任をもってお支えする体制を整えています。
 健康を考えるうえで、現在の疾患に対する治療はもちろんですが、「予防医療」が重要となります。健康寿命を維持するためには、日々健康を意識した生活に加え「健康診断・ドック健診による疾患の早期発見」が重要となります。当院健診部門におきましては最新鋭のPET/CT検査機器を擁し、皆様の健康管理のお手伝いをさせていただきます。
 現代はVUCAの時代と言われ、不確実性・複雑性がより一層高まっています。医療の世界も例外ではなく、ここ淡路島においても人口減少、高齢化社会が急速に進行し、医療をめぐる環境はますます厳しさを増しております。しかし皆様の健康をお預かりする医療機関として、当院には引き続き地域の皆様に医療面で安心を提供する責務があります。
 この様な混沌とした時代であるからこそ、当院の原点である一期一会の精神のもと「病める人に尽くすこころ」を大切に、「より安全・より安心な医療」を提供し皆様のよりどころとなる病院を目指し、職員一同真摯に努めてまいります。
 スペシャリストである以前にジェネラリストとして、ジェネラリストであると同時にスペシャリストとして、「日々の振り返り、日々の磨き」を大切に、人生100年時代を生きる地域の皆様の健康増進のお手伝いをさせて頂きます。

洲本伊月病院 院長 藤田 逸郎

写真:院長 藤田逸郎