淡路島における終末期患者のモニター装着の現状について

医療法人 いちえ会 洲本伊月病院 緩和ケアチーム1)
医療法人社団 幸仁会 北淡路病院 看護師2)
医療法人社団 翠鳳会 翠鳳第一病院 看護師3)
社会福祉法人 聖隷福祉事業団 聖隷淡路病院 看護師4)
医療法人社団 中正会 中林病院 看護師5)
〇川 二美1)、佐伯 尚美1)、桂 あかり1)、西尾 美帆1)、橋本 芳正1)
福田 和宏2)、阿部 和弘3)、野口 美沙3)、野口 明子4)、藤城 スガ子4)、小嶋 仁美5)

目的

当院は淡路島にある私立病院で、終末期患者の看取りを病院で行う場合、モニター装着を行っているが全国的には装着しない病院が増加している。
今回、淡路島の病院に終末期のモニター装着に関するアンケート調査を行った。その結果から得られたものを報告する。

方法

淡路島の全病院にアンケートを実施。結果を分析。

結果

アンケート回収率85%。約7割の病院が必ず装着。約3割は場合により着けないとの回答があった。装着時期は患者の状態悪化時がもっとも多く、装着理由は状態把握、死の兆候の早期発見等、装着しない理由は家族の希望、看護師の判断があげられた。また装着しないことに同意書はとっておらず、家族へ口頭での同意を行っていた。装着しない事の利点は、患者・家族の不安の軽減、家族の目が患者に向き静かな時間がもてる。欠点は急変の正確な把握が困難、慣れない医療者にとっては不安がある等の意見があった。また装着することで、家族が死の受け入れ準備をしているように思う、家族を呼ぶ時期を図る為等の意見もあった。

考察

淡路島にホスピスはなく、各病院において看取り時のモニター装着は高い確率で行われている。モニター装着については賛否両論の意見があり、今回のアンケートを通し、モニター装着について考える良い機会となったのではないかと推察する。今後、個々に合わせたモニター装着のあり方を考える必要性が示唆された。