各科混合外来での化学療法をより安全に行う取り組みについて ~各部署との連携の強化とマイノートの活用~

○木下 昌子 1)、真野 加代子 1)、大濱 智美 1)、西尾 美帆 2)、橋本 芳正 2)
1)いちえ会 洲本伊月病院 看護部 外来
2)いちえ会 洲本伊月病院 緩和ケア外科

目的

当院外来では化学療法の専門外来は無いが、化学療法は年間300回以上実施しており複雑な化学療法も増えてきた。 各科混合外来の診療の中、患者が今以上に化学療法を安全に又、安心して継続するには何が重要か考え、他部署との連携強化と患者のメンタルケアに取り組んだので報告する。

方法

  • 平成19年より
    検査部:採血は優先的に検査・検査値は直接医師に報告
    薬剤部:投薬の内容変更等を直接医師に確認後、ミキシング・副作用情報の共有
    外来看護部:完全予約制・当日受け持ち制
  • 平成23年より
    外来看護部:マイノート*の活用
    *マイノート:患者との交換日記及び、緊急連絡先・副作用の説明・化学療法の案内等の個人ファイル

結果

検査部が検査値を直接医師に報告することで迅速に化学療法の可否が判断された。
薬剤部が直接医師に薬剤量を確認することでミキシングに移行する時間は早くなった。
外来看護部は1対1の対応で、投薬ミスも無く患者の変化にも早期に対応できた。
マイノートから患者・家族の情報を看護部で共有し関わりを持つことが出来た。

考察

各科混合外来で化学療法を行う上で環境面の課題は残るが待ち時間を短縮し、今日まで安全に実施出来ている事は今回の取り組みが有効だったと考える。
今後も心身両面からのケアを行っていきたい。