モニター装着の有無に対する家族の想い ~アンケート結果からみえたもの~

医療法人いちえ会 洲本伊月病院
緩和ケアチーム1)
〇川 二美1) 桂 あかり1) 佐伯 尚美1)
岡 頼子1) 西尾 美帆1) 橋本 芳正1)

はじめに

当院は淡路島にある病院で、以前は終末期全ての患者にモニターを装着し看取りを行っていたが、近年はモニター装着しない看取りが増加している。当院では2017年8月よりマニュアルを作成し、装着の有無を家族の希望に沿ったものにしている。今回アンケートにより、家族のモニター装着に対する思いを調査した。その結果を報告する。

方法

2017年8月~2018年12月。モニター装着の有無の希望を家族に確認。同時にアンケートを実施。

結果

85例に実施。最初の希望は、装着:63例、装着なし:22例。実際は、装着なしを希望するも気持ちが変わり装着が4例。装着を希望するも退院し1例は在宅で看取り、1例は再入院するも装着せず。また別の1例は希望にて装着していたがその後、希望にて外した。装着を希望した理由は着けていると安心だから、状態が気になるから等が6割以上。希望しない理由は自由にしてあげたいから、静かな環境にしてあげたいから等が約5割であった。

考察

モニター装着有無の確認は死が近いと思われる時期に行われている。装着を希望される家族の理由より、患者の死の受け入れが不十分な場合装着を希望する傾向にあるのではないかと推察された。その時の家族の心境が表れていると考える。今後も創意工夫し少しでも患者・家族の想いに添った看取りをしていきたい。